※当サイトはAmazonアフィリエイト、Google Adsense、楽天アフィリエイトによる公告を掲載し、収入を得ています。

2023年5月2日火曜日

はんだ付けの煙に丸の内サディスティックを思う

前回の更新から気が付けば2か月が経過していました。その間に何をしていたんだ?という話を。
ギター熱が再燃しまして、関連する工作をしていました。練習しろって話ですけれど。
そしてパネライ ルミノール PAM00002。なぜこの画像を出したか? それについては後半にて。



☆本日の時計

・パネライ ルミノール PAM00002




○「RATひとつを商売道具にしているさ」のRATの修理


 友人の88年製RAT2のバッテリースナップがダメになっているのを根元から交換し、内部を清掃&調査などしておりました。88年製ってのは部品の製造年次なんかを調べたり、シリアルから追いかけたりで推定したもの。複数の条件が揃っていたので、ほぼ間違いないでしょう。(ちなみに、ナショセミ製のLM308Nが使われていたりして、この時代にしてはレア。) 1995~2000年頃にギターキッズとして心斎橋パルコにあった石橋楽器に出入りしていた(心斎橋の三木楽器は地下にあってなんか怖かったw)自分としては中古のRAT2なんて7000円ぐらいでワゴンに転がっているイメージでしたが、それは今は昔。状態の良い88年製RAT2なんて4万円越えですってよ奥さん。

 一応補足するとRAT2というのは80年代ハードロックで使われまくった定番エフェクター(の後継機で、こちらも名機)でして、エフェクターのバリエーションが少なかった当時としては、ひとつのジャンルを成していたモデルです。ちなみに椎名林檎が丸の内サディスティック(1999年発売)の中で「RATひとつを商売道具にしているさ」と歌っています。これは売れないミュージシャンが、古臭くなりつつあり安く売っていたRATを使って…というバックグラウンドが(当時は)あったのだと思います。今考えると、私が「ワゴンに転がっているエフェクター」と思っていた時代とピッタリ符合しますね。

 これを、2023年に「私のグレッチが88年のRAT2を通してORANGEに繋がる」と歌うのでは随分とイメージが違います。後者はこじらせたギター機材オタクの匂いがします。いや、匂いどころか、そのままか。

○ブログを書いていて気が付いた。同じであるということを。


 これは○○を見ることで何年製であるかが分かるとか、これが使われていたときはこんなで~とか、こういうスタンスで物と付き合うのは時計もギター関連も同じですね。困ったものです。最近、時計趣味から遠ざかっていると感じていたのですが、やっていることはジャンルが変わっても同じ。やれやれ。私はもう助かりそうにない。

 さて、私のパネライPAM00002は2000年製で、丸の内サディスティックの発売と近い時期となります。当時はパネライブーム初期ということで、ある意味で「新しい存在」であったわけです。言い換えると2000年時点のRAT2とパネライは、この視点から見れば対極的な立ち位置にあったと言えるでしょう。

 そこから20年経った今、共に「往年のって感じで、これも良いよね」と評価されるか「さすがに時代遅れでしょ」となるか、そのあたりは個人の感じ方次第でしょうか。この20年の間にRATを製造するProCoはサウンドの軸は変えずにバリエーションを増やし、手の届きやすい価格を維持してきました。これに対してパネライは高級化してゆきました。パネライがProCoのように価格を維持していたら…などと思いますが、そうなればブランドとして存続できていなかったかもしれず、ここは難しいところです。