タートルがフィールドウォッチして再ラインナップされました。
2021年5月14日発売予定だそうです。
☆本日の時計
・フィールドマスター タートル SBDY099 SBDY101 SBDY103
〇タートルのおさらい
タートルと呼ばれるサードダイバーは、Cラインケースと呼ばれる両側に張り出したケースが特徴のダイバーズウォッチです。だいたい、1970年中盤に作られました。この系譜は、現在復刻モデルが出ているセカンドダイバーからの流れで生まれたのが良く分かります。
安価で頑丈で信頼性が高いことから、タフな環境で使いたい人に支持されて海外でも売れたようです。ベトナム戦争を戦う兵士が使っていたりもしたようです。
その後、サードダイバーは現在のセイコー5スポーツ系の、少し前の「ボーイ」にちかい形状とサイズ感にモデルチェンジしてゆきます。そして、2017年に復活を遂げたのが、私が購入した個体です。
↑こちらがせセカンドダイバーの復刻。ケースサイドの形状に特徴が出てきています。探検家の植村さんが使っていたことから、植村ダイバーとも呼ばれているモデルですね。
〇フィールドマスターとして再誕生したタートル
これまでタートルは、プロスペックスのダイバーズモデルとしてラインナップされてきました。それが今回、プロスペックスのフィールドマスターになり、デザインも変えてきました。
↑楽天市場にリンクされています。
ガラッと変えてきましたね。このお店のオリジナルか、陸ガメというあだ名が付けられています。なるほど。
フィールドウォッチらしいストラップ、彩度を落としたミリタリーテイストな色合い、矢印の時針、先端のとがったペンシル型の分針、4時半位置に移動したデイト、曜日表示消滅、4R35化、方角表示の回転ベゼル、という特徴になりました。
タートルが持っていた矢印型の分針はクセが強いですから、こちらの方が一般受けしそうです。
〇フィールドマスター タートルに対する私の評価
2017年にデビューして、微妙にマイナーチェンジしていましたが、大幅なアップデートを「ダイバーズとして」受けずに、別ジャンルに移動することになりました。タートルは売れていなかったのかなぁ…?とも思いますが、若干仕方ないかと。というのも、最近のセイコーはセカンドダイバーズ押しで、数多くセカンドダイバー復刻を取りそろえています。ここにサードを置くとモデル数が多すぎる。
そして最近、アルピニストのモデルチェンジや、初代アルピニスト復刻、現代デザインの追加など、フィールドウォッチの充実化を図っているというタイミングでもあります。そこで、タートルに白羽の矢が立ったのは必然のようにも思います。当時のモデルも、ミリタリーウォッチとして使用されたりして、フィールドウォッチとの結びつきが強いモデルだと思われるからです。
そもそも、正当なセイコーのダイバーズウォッチの子孫であるボーイが、セイコー5に移籍したことを考えると、タートルもどこかへ移籍するのは当然の既定路線だったのかもしれません。
変更されたデザインは、まとまりが良く、色合いが良いです。ダイバーズの限定色が、鮮やかな青や緑、海っぽい模様が入ったものばかりなのに対し、フィールドウォッチや都会的なカラーリングを与えたミニツナ缶の色彩は、超絶冴えています。めちゃ格好良い。
↑楽天市場へリンクされています
フィールドマスター タートルは、このカラーリングに近いものを持っており、配色はかなり良いです。同じ人がデザインしたのかな?
一点だけ文句を言うならば、方位ベゼルなんて使わないから、分ベゼルで良かったのでは?と思います。方位ベゼルって使うんですかね? フィールドでも分ベゼルの方が使うのでは?
〇最後に
私は元のデザインのタートルを持っていますから、さすがに新作は買いません。ただ、このモデルが気に入った人にはお勧めできる時計です。というのも、ケース形状がすばらしく、デカくて厚いけど、腕や手に引っかかりにくいし、薄く見える構造を持っていて、着用感に優れるからです。
タートルは新天地を求めて、新たな外装を得て陸に上がりました。
市場の反応が気になるところです。