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2021年2月18日木曜日

個性的な佇まいのEDOX デルフィン メカノ オートマティック[レンタル品レビュー]

今回は、エドックス「デルフィン メカノ オートマティック」をお借りしてのレビューです。
実は、少し前にエドックス公式さんとお会いする機会があり、弊ブログにてレビューする運びとなりました。



☆本日の時計

・EDOX(エドックス) デルフィン メカノ オートマティック



〇エドックス デルフィンについて


 ケースサイドからストラップへと滑らかに繋がるデザインに、角ばったベゼル、特徴的なスケルトンデザインで、近年のトレンドであるラグスポテイストを表現しているエドックスのデルフィン。
 エドックスによると、デルフィンの系譜は1970年代まで遡れて、以下のような資料写真が残されています。
(画像の使用許可をいただきました)

当時のモデルは、高い防水性を特徴とするツールウォッチだったようですね。見比べると、特徴的なケースとブレス、ベゼルのデザインが、現行モデルに継承されているのがよく分かります。ここに、アワーグラス(現在のエドックスがモチーフとする砂時計)をかたどったスケルトン化が施されて、現在の形になったという説明は一応、筋が通っています。


〇エドックス デルフィン メカノ オートマティック


 主ゼンマイの巻き上がり具合まで見えるように、香箱まで細工されたムーブメントのEDOX853を搭載し、文字盤側をスケルトン仕様にしています。ここでのモチーフは、現在のエドックスのブランドエンブレムである砂時計をベースにしたものとなっています。
ベゼル、針、文字盤、インデックス、ムーブメントと奥行き感のある見た目が印象的です。12時位置に耐震機構とルビーが見えるのがデザイン上のアクセントになっていますね。
 ケースは316LステンレススティールにピンクゴールドのPVDとなります。リュウズはセラミックスかな? ベゼルの淵の黒い部分もセラミックスでしょうか?異素材が組み合わせられています。ベゼル上のビス状の部品は、エドックスのロゴをかたどったものとなっています。
裏スケ仕様となっていて、こちらからもムーブメントが楽しめます。

今回お借りしたのはラバーストラップ仕様のモデルです。ケースとストラップがふたつのリンク部材で結合されています。この部分で曲りが良くなって腕へフィットさせています。
 ストラップは、尾錠側をカットして長さを調整できる仕組みになっています。腕の太い人と細い人で両立させる方式です。また、ストラップは薄手でしなやかで柔らかであり、肌触りが良い物です。たぶん大丈夫なのでしょうが、長さを調整できる部分で耐久性が少し気になります。また、ストラップが柔らかいためか、ラグ部分でガタを感じるところもあります。
(黄色っぽく見えますが、実際の色味は1枚目の写真の方が近い)

着けた感想は、何か既視感のあるサイズ感だなぁ…と思ったら、カシオークで知られるGA-2100ですね。かなり近いサイズ感だと思います。ケースサイズは43mm。そこそこ大きい部類になります。
 私の腕は周長17.5cmで比較的太い方です。その腕でギリギリ乗っかるサイズ感であり、これぐらいであれば、サイズがマッチしていると言って良いでしょう。

 厚みのあるケースと、軽量なラバーストラップでやや腰高な装着感です。ルーズにフィッティングさせると、柔らかなストラップとのマッチングによって動きますから、タイトフィットを推奨します。今回はラバーストラップモデルだったから、ヘッドとの重量バランスが気になったのかもしれませんね。ブレスモデルと比較着用して選んでいただきたいポイントです。
 ストラップが柔らかな分、腕が細い方でも密着度が高くなって、装着感が良い可能性も有りますから、ラバーストラップモデルでは、このあたりに着目して試着するのが良いかと思います。


 シンプルな時計を好む私としては、かなり派手な(込み入った?)デザインのデルフィン。実際に着けてみると、肌の色に馴染み、少しくすんだような表情を見せるケースカラーで、当初の予想よりも落ち着いた雰囲気があります。それにしても、主張の強いモデルですから、人とは被らない強い個性を選びたい人にはグッとくる要素なのかもしれません。
 文字盤の大胆なスケルトン化の代償として、やや視認性に欠けるところもあります。もっとも、自分はクロノグラフすら視認性の邪魔になると思っている過激派ですから(笑)、このあたりは慣れや、自分の基準が評価を大きく左右しそうです。

 使ってみて面白いと感じたのは、香箱までスケルトンにして主ゼンマイを見えるようにしたことにより、これが「パワーリザーブ表示として働く」という点です。パッと見て何時間か?は分かりませんが、75%以上、50%ぐらい、25%以下ぐらいは分かりそうですよ。


〇最後に


 この時計を選ぶべきかどうか?は、この時計のデザインが刺さるか否か?に注目して検討すれば良いと考えます。これだけ個性を全面に押し出したモデルですから、その個性と共鳴するところがあれば、選ぶ価値もあるってもんです。200m防水で42時間のパワーリザーブと、実用時計に十分なスペックを持っていますから、特別に気を遣うべきポイントも無いように思われます。
 ごく個人的な感想は、70年代のオリジナルのデルフィンに近いモデルが好みなので、これに近いベースモデルを用意した上で、本作のようなスケルトンモデルを用意した方が、ラインナップの厚みが出るのではないか?と感じているのですが、いかがでしょうか?