オイルをたっぷり含みしっとりとした革を、非常に丁寧な仕上げでシンプルにまとめる、というのは私の好みに非常にマッチする品だと感じました。
LAST CROPSのキーケースのSWIFTについて、少しまとめます。
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〇キーケースを新調しよう
私がこれまで使用していたのは、豚革で柔らかくて自分の用途に合った物で気に入っていたのですが、使い始めて早8年でそろそろ引退させても良いだろうと感じるようになりました。
こういう愛用品を入れ替える時期、というのは重なることが多いのが私(おそらく、いっきに買い揃えた物がほぼ同時期に買い替えたくなる)でして、財布なども買い替えたいななどと考えて、どこのメーカー(orブランドor工房)にしようか?等も悩んでおりました。
〇LAST CROPS
そこで目を付けたのがLAST CROPSです。以前既に、LAST CROPSについてウェブサイトなどを見ていたと思うのですが購入までは至っていませんでした。LAST CROPSはWILD SWANSを立ち上げた鴻野三兄弟の長男が立ち上げた工房で、各商品の形状は共通点も見えます。
実は以前、WILD SWANSの小型パースは愛用していたことがあり、ネットの評判を見ますとそのWILD SWANSをより深化させたような商品は私の好みに合うのではないか?と予想した次第です。
〇使用されるMaremmaという革
詳しくはLAST CROPSさんのサイトをご覧ください。Maremma(マレンマ)はCONCERIA WALPIER社で有名なブッテーロの2倍のオイルを含ませた革とのことで、『オイルがしっかりと含まれたブッテーロを使用しています!』というのがひとつのセールスポイントになるような有名な革なのに、それの2倍もオイルを含んでいるというがいかに特殊か分かると思います。
私はしっかりとオイルが染み込んだ革の風合いが好きなので、このマレンマに興味を持ったという点が決め手の一つになりました。また、マレンマの中でもナチュラルはLAST CROPSの別注だそうで、ナチュラル好きの私としてはLAST CROPSでなければならない理由が高まりました。
〇LAST CROPS SWIFT(ナチュラル)
というわけでLAST CROPSのキーケース、SWIFT(L)ナチュラルを購入しました。
パッと見た感じは非常にシンプル。内装にもシボ加工をしたマレンマを使用するという超豪華仕様。普通はなかなか無いです。
このSWIFTはチョイ長なキーケースという位置づけです。で、サイズを見ると厚みがあって細長い筒のような形状になっています。既に購入してしばらく経ち馴染んできておりますが、筒が潰れて平たい普通のキーケースの形状に近づいています。
そして、LAST CROPSの真骨頂はコバの仕上げです。
ここまで美しく整えられたコバはなかなかお目にかかれないです。その他にも地味ながら見どころはあり、このような厚くてしっかりとした革を、このような細かなピッチで美しく縫えるブランドというのは滅多にお目にかかれません。
私は、厚手の革は好きだけど、太い縫い糸で大きめのピッチで縫われた革製品がちょっと苦手(粗野すぎる感じ)なのです。その点、このLAST CROPSやWILD SWANSは、細番手の糸で縫ったフォーマル系のデザインとワイルドで力強いデザインの(私にとって)ちょうど良いポイントに落ち着いているように感じています。
マレンマの革質ですが、これは素晴らしいですね。オイルたっぷりですがベトつかずサラッとしています。肌のなじみが良く、変な表現ですが手に持っていても異物感が少ないです、本当に。柔らかいですがコシや粘り気があって独特の触り心地で、馴染ませる目的もあって一時期はずっと、にぎにぎしていました。
〇最後に
非常に気に入っています。すでに使用を開始してしばらく経っており、もう少し濃くなって艶も出て美しく変化が始まっています。そうですよこういうのが良いのですよ…と頷いてしまう魅力がある製品ですよ。
(ちなみにWILDSWANSにもキーケースがありますが、あまり値段の差が無いのでLAST CROPSにしました。)
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