高価格帯でラグジュアリーな時計を得意とする銀座RASINさんで予算30万円は実は難しいと感じていました。50万円ともなると、私が推薦するまでもなく選びたい放題になってきます。
今回は、50万円で時計が欲しいと友人に相談されたら勧めるもの、という観点で選んでみました。
〇50万円の予算で時計を考える
ラグジュアリーウォッチを得意とするRASINさん。個体数で見れば50万円からもう少し高いところがボリュームゾーンとなって選択肢が増えてきます。そもそも50万円の時計というのが、中堅~高級ブランドの主力価格帯となってきますから、かなり魅力的です。
今回、こんな記事を書いておきながら…ですが、予算50万円ともなると、予算内で何かを選ぶというよりも、「この時計が欲しい!」とより積極的に選ぶパターンが多いと思われますから、この記事が参考になるのかどうか…。
とにかく、読み物として「この価格帯ならルッツはこれを選ぶのか」と感じていただければ、と思います。
〇王道オメガがかなり選べる
シーマスターを3つ並べてみました。個人的に勧めるなら1本目の300Mですね。最良の実用時計のひとつだと思います。エンジニアの人が作業服にサラッと着けて、スーツでもこれで、っていうのは格好良いと思うのですがどうでしょう?
プラネットオーシャンも好きですが厚みがあり、セイコーのMM300に近い感覚がありますから好き嫌いが分かれるところ。アクアテラはド定番で悪くないとは思うものの、アクアテラで悩むなら他にも選択肢が出てきそうなのと、近い価格帯に300Mが居るからいけないんだ!
また、スピマスと上記のシーマスターで悩んでいる場合でもスピマスかなぁと思います。ダイバーズウォッチは他の選択肢と悩む余地がありますが、スピマスはスピマスです。これが欲しければ、これを選ぶしかないのです。気になっていたけど避けたなら、おそらく後で追いかけてくると思う…。(私は長年、追いかけられては逃げている…)
〇この価格帯で最もエレガントな時計を考えると…
各社のラインナップを見渡すと、50万円ぐらいまでは各社の個性を全面に出した主張の強いモデルが多いです。ひと目でそれと分かるイメージですね。
匿名性の高い、シンプルで落ち着きのあるドレスモデルは、もっと高価格帯に寄っている印象があります。(国産ヴィンテージとかを射程に入れれば見つかりますが)
そんな中でIWCのポートフィノが光ります。
「主張しない主張」ですね。ノモスあたりだと、近いけどモダンになりすぎる感じ(そこが良い)があるので、よりクラシカルな印象が欲しければ候補に入るかと。
〇各社のアイコンとなるモデルも選べる
各社を象徴するモデルは力が注がれているので、結果的にコストパフォーマンスが高まっていることが多いと私は考えています。ということでいくつか。
蒼いな…(苦笑) パネライはスモセコも載せないシンプルなルミノール(価格帯的に各種選べます)、これが欲しければこれしかないタグ・ホイヤーのモナコ、ブライトリングの新機軸の起点となっているプレミエのクロノグラフ、ド定番オイスターパーペチュアルなど選べます。ぎりぎりですがグラスヒュッテオリジナルも手が届く価格となり、手の込んだ機械を楽しめるモデルが選択肢が含まれるのはこの価格ならでは。
なお、ブライトリングは並行輸入品の場合はオーナークラブに入会できず、OH工賃なども正規品よりも高くなるなどありますから、購入前によく検討することをお勧めします。
〇ある意味でアガった人の時計
ここまでくると「もう、時計はどうでも良いか。FPベースなら文句ないよね」ぐらいの気持ちで使っている方が格好良いと思えるほど。
〇最後に
お金が唸るほどあれば別ですが、50万円も時計に出そうと思うなら、評価の高い「周りの人のおすすめ」よりも、自分が愛した一本を選んで欲しいと正直に思います。
ただ、それだけでは選びにくいのも事実。ほぼすべてがド定番となっておりますが、ピックアップした物は色々な面から考えて「悪くない」と考えて選んでいます。参考になれば、と。(周りの評価とか、リセールバリューとか、ブランド力とかで選ぶなら、少し頑張ってロレックスのデイトジャスト買っておけば文句ないってもんです)
良き選択ができることを祈っております。