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2018年4月22日日曜日

ライナーが不調になった話

ある日、お気に入りのライナーを使おうとぜんまいを巻いていたら、突然、ガリッという嫌な音が出て、巻き上げが滑るような感触がありました。
結構、ひやりとするような出来事でしたので、誰かのお役に立てればと記事にしておきます。
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☆本日の時計

・ライナー J15001E cal.3140 SD文字盤


 ガリッという嫌な音と感触が出た当時、別件で古い国産時計を得意とする時計屋さんと連絡を取っていたタイミングでありましたので、ついでに症状を伝えて、使用は控え、オーバーホールしてもらおうと考えておりました。

 すると、油切れ等でそのような症状が出ることがあり、問題なく動いているようであれば、故障ではなくて急ぐ必要は無い(そろそろオーバーホール)ということでしたので、多少安心しつつ、オーバーホールの算段を立てておりました。


 その状態で、基本的には寝かせて、たまに使おうと巻き上げていたのですが、さらに症状が悪くなり、ほとんど巻き上げることができなくなりました。

 それまでのコンディションとしては問題なく巻き上げができており、巻き上がりも軽く巻いていって止まったら止める(巻き止まりで無理に巻かない)ということを気を付けておりましたので、歯車の歯を飛ばすようなことは無いだろうと予想しておりました。(当然、可能性はゼロではないのですが)

 素人考えですが、どこかの歯車の歯を飛ばしたのであれば、同じ周期で症状が発生するはずですが、そのような様子がありません。そして、ここまで書いたように突然滑るようになったということは、何かが割れてしまったのではないか?(具体的にはどこかの軸受の石?)と想像し、これは面倒なことになったかもしれない、と心配しておりました。



 それで、相談していた時計屋さんに伺った際に見ていただきました。(以前記事にしたロードマーベルをオーバーホールしていただいた店です。) 不調は触っての通りで中を開けてもらいますと、特におかしな様子はありません。(外れたり等々) 様子を見ておりますと、巻き上げた力を角車に伝える経路のいずれかの歯車(を止めるネジ)が緩んでいたそうです。
 それを締め直してもらい、少し歩度を調整してもらったところ、再び調子よく動き出しました。

 中を確認してもらったところ、ケースのやれ具合から中身も少しやれているのでは?と思っておりましたが、機械は綺麗で、このまま綺麗な状態を維持できれば長く付き合ってゆけそう、という話で今回の件は収束しました。


 古い国産時計の故障事例を見ますと、やはり壊滅的なダメージを負った物の事例がネットには挙げられていることが多いです。というか、ネジのゆるみだけでは記事にならないのかもしれません。ですので、非常に肝を冷やしたわけですが、大丈夫だろう、よりも、もしかして、と危険予測することは重要です。そういう場合は、すぐに対処した方が賢明なことが多いですね。

 こういうときに、真摯なお店であれば的確に対処してくれるでしょうが、ルーズなお店や悪徳なところであれば、とりあえずオーバーホール、と判断したり、大規模な修理が必要だと高額な見積もりを渡されるケースもありえます。そういう観点から、普段からやり取りをしておいて、信頼できそうとかそうでなさそうとかの様子を見ておき、長く付き合えそうなお店を見つけておくということは重要かもしれません。

 お店にとってどうでもよい(お金にならないこと)を押し付けるのはマナー違反ですが、客である我々とお店側の信頼関係を作るというのもお互いにとって有益なこと(お店側も知らない人の対応をするのはやはり緊張する←体験談です)ですので、邪魔をし過ぎない程度にお店に出向いて顔合わせをすることは重要なのかなぁ、などとこの記事を書きながら思っております。


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