パネライ ルミノールはイタリア海軍特殊部隊で使用された歴史に直結している点が魅力のひとつです。そのようなストーリーってとても重要なものです。
ということをチョコレートを買いながら考えました。
☆本日の時計
・パネライ ルミノール
〇ストーリーといっても大きく分けてふたつある
購入に関するストーリーというと大きく分けてふたつあります。
・恩師に譲ってもらった、節目に買ったなどの購入者側のストーリー
・初の市販ダイバーといった製品のストーリー
今回は後者のお話。前者も重要なのは分かっていますが今回は対象外です。
〇製品にまつわるストーリー
先日、スーパーを見ていたらあるチョコレートを見つけました。
ティラミスチョコってやつです。これは一袋700円ぐらいする高級品なのですが、見つけてすぐに買っちゃいました。
というのもこれは、バブル期に銀座の高級クラブで高値で供されていたと有名な逸品であり、世のおじさまたちはこれを注文していたわけです。(ホステスさん用に注文していたのかな?) 私は以前、銀座の老舗おつまみ問屋の「岡田かめや」でこれを発見した際、お土産用に購入し、知人に「これは銀座の高級クラブで…」といってプレゼントしたことがありました。
普通のチョコレートと言えばその通りなのですが、分かってくれる人には面白かったらしくて好評でした。
これも立派な製品にまつわるストーリーで、同じ価格のチョコレートで、これより美味しい物でも、わざわざプレゼント用に買ったりしなかったかもしれませんし、今回のように記事に取り上げることもなかったでしょう。
味は、アーモンドが入ったチョコレートではありますが、ココアパウダーがかかっていることや、ホワイトチョコがクリーミーな味付けになっていてティラミスのマスカルポーネを思わせる組み合わせになっています。アーモンドの周りが薄く飴でコーティングされていてサクサクする点も特徴的です。アーモンドも品質が良いのか美味しいですよ。おすすめです。
〇時計におけるストーリー
時計およびブランド品にストーリー性は欠かせません。極端なことを言えば、ストーリーを売っているとさえ考えられるでしょう。(もちろん、買う側のストーリー性も重要)
性能がほぼ同等で、デザインの好きな度合いも同等、着用感も同等だったとしたら、あとはその背景にあるストーリー性が勝負の分かれ目となります。場合によっては、着用感がちょっと悪かったり、性能に見劣りするところがあっても、ストーリー性に惹かれて購入を決意するパターンもあることでしょう。
最初に掲載したパネライは、イタリア海軍の特殊部隊に納入されていたモデルの直系のデザインであることや、汎用ムーブメントを改造して高性能なモデルを提供していたバックグラウンドと繋がるため購入を決意しました。私が重視するコンパクトさはないものの、その存在感は軍用モデルだったことと繋がるトレードマークであり、これは必須であるとも言えました。
このようなストーリーを知ることは時計を深く知ることに繋がり、興味を惹かれる新たなモデルに出会う可能性を秘めています。それをきっかけに大金を払う決意をすることにもつながることでしょう。
それゆえに、ブランドにはそのようなストーリーを大切にして欲しいし、曲解といいますか、こじつけたりしないでほしいと感じることもあります。有名ブランド、高価格帯のブランドであれば露骨なものは見かけないですが、中低価格帯の新興ブランドでは「さすがにそれは微妙なのでは?」「そうはならんやろ」と思うものも含まれています。確認が難しいものも含まれていますね。
ですので、ストーリーを知ることは重要ですが、一歩引いて冷静に向き合う姿勢も重要かと思われます。